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新井信一先生 インタビュー

スタッフインタビュー1 キャッチコピー

なぜ、今、「都市マネジメント」なのですか?

人が集まり住むところを都市(まち)と言いますが、良い「まち」づくりには全体を掌握するマネジメント力が欠かせません。今までは経験を重ねた誰かがそれをしていたのですが、しっかりと学ぶ場がなかったのです。

新井信一教授 インタビュー写真だから、都市のマネジメントを体系的にきちんと学び、地域の持つ歴史と文化と観光資源などを活かした個性豊かな「まち」をどのように創っていくか、交通や水道や防災などに関わる高度な社会基盤工学の技術をどのように使うか、ということを考えられる新しくて必要不可欠な人材をこの学科で育てることにしました。

感性と理性を併せ持ち、住みよい社会への問題点を分析して最適な解を組立て、複雑で高度で大量にある技術や情報などを整理して、そして未来につながる「まち」を実現していく。そのような能力の構想力と技術力を併せ持つ人材がこれからの社会には必要です。

これを一人でやるのは大変です。だから、社会基盤技術の基礎に加えて優れた構想力を養ったプランナー達と、マネジメントを理解し高度な技術を習得したエンジニア達を育てます。そして彼らが協力することにより、未来が感じられる、住んでみたい、訪れてみたいと思える「まち」が創られていくのです。

エンジニアコースでは何を学ぶのでしょうか?

交通路の設備は港、空港、鉄道、道路、橋などがあります。水は貯水して農業用水や水道として供給され、使用された下水は浄化されて自然に返されます。山や川や海の大自然はその一部を人々が楽しめるような場所に整備されます。

ダム・堤防・遊水池等を組み合わせた洪水対策、津波・高潮への防波堤や警報・避難対策、地震や豪雨による地滑りやがけ崩れの復旧など、災害の防止や復興も必要です。

これらに関する日本の技術は世界のトップクラスであり最先端技術です。日本技術者教育認定機構の認定を受けた「建設システム工学科」の学びを受け継ぎ、エンジニアリングデザイン力を含めた高度な技術を習得します。

エンジニアコースの卒業生はどのようなところで活躍が期待できますか?

エンジニアとして最も多い活躍先は五洋建設・戸田建設・日本道路・前田道路・仙建工業などの建設系の会社です。

さらに三建設備工業などの設備会社、ネクスコ・エンジニアリング東北などのエンジニアリング会社、復建技術コンサルタントなどのコンサルタント会社、JR東日本、ユアテックなど、いろいろなところで活躍できます。社長になった卒業生も結構います。工業高校の教員にも多数の卒業生がいて頑張っています。

国土交通省や県庁・市役所などの技術職公務員も有望な就職先です。市の建設局長になった人もいます。この分野の卒業生には市長や町長になる人もでます。

高校生へ一言お願いします

社会基盤の構築・整備・維持・管理は社会にとってとても重要な分野で、この技術がなくなると社会の仕組みが壊れます。将来的に必要であり続ける分野ですから、社会を支える技術者になりたいという意思をもって進学してほしいですね。

自然が相手の部分があるので、奥が深く面白いですよ。また、都市マネジメントについて全国で初めての学科ですから希少価値の人材になれますよ。


新井信一教授 略歴

  • 1971年 東北大学土木工学専攻修士課程修了
  • 1971年 日立造船株式会社技術研究所
  • 1979年 工学博士
  • 1987年 足利工業大学教授
  • 1997年 関西造船協会賞受賞
  • 2004年 東北工業大学教授
  • 2011年 都市マネジメント学科長

専門は海洋空間の利用、津波防災対策