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【2024.03.18】橋づくりに情熱をもやす

すこし変なタイトルをつけましたが,俳優の木村拓哉さんがテレビドラマで「ゼネコンで橋づくりに情熱をもやす」役を演じる,その職業設定で指摘が相次ぐ,といったSNSの記事が回ってきました.詳細は,たとえば以下の記事などをご覧ください.
https://news.yahoo.co.jp/articles/f6dc0b28b5aace91e2becc568d5be2eab24bb505
木村拓哉、4月期主演『Believe』話題の建築士→設計者しれっと変更 何がマズかったのかを専門家に聞いた(ピンズバNEWS) - Yahoo!ニュース
このような誤解(一般的な認識かもしれませんが)の発生は,本学科でもかなり頻繁に生じます.新入生(や進路指導される高校の先生方)ですらむずかしいと私達は認識しており,とくに低学年の教育課程においては常に意識して臨んでいます.
このテレビドラマで取り上げられてる「橋梁」は社会基盤構造物で,その他にトンネル,ダム,道路,港湾,空港,鉄道,上下水道など「社会基盤」を構成する「構造物」です(建設物はあまり用いない用語だと思います).
ポイントは,ここに挙げたものはすべて「公共事業」で作られるものです.物を「作る」だけではなく,道路網,鉄道網,空路,海路も含めて,システムを「作り」,経年劣化や事故・災害で壊れた時には修繕し,社会の変化に合わせて更新する「維持管理」も重要な私達の仕事です.
このテレビドラマでは「ゼネコンで橋づくりに情熱をもやす」とのことですが,多くの場合,国土交通省が,県や市が「税金で」橋づくりを発注します.発注までには「土木系公務員」の方々が,都市計画の専門家や,構造・材料の専門家,地盤・地質の専門家(多くの場合私達の様な大学の教員です)を含めた委員会などで検討を重ね,入札などの作業の後に発注された後には「ゼネコン」だけではなく「建設コンサルタント」や「橋梁メーカー」などが協力して「橋づくりに情熱をもやしている」はずです.この記事の前に公務員の就職の記事がありますが,本学科が扱う物が「公共事業」に関連する事を考えると納得していただけるのではないでしょうか.
橋づくりも,まちづくりも,災害対応も「公共事業」です,本学科はJABEE認定プログラムで ”技術士” への近道も用意されています.
本学科の卒業生は,社会に出た暁には色々な立場で公共事業に携わると思いますが,私達「都市マネジメント学科」はそれらを統合してマネジメントできる人材育成に取り組んでいます.