Skip to content

時空人(号外) Vol.2

TEMBEA PolePole
~のんびり歩こうよ~

indexに戻る

Vol.1 < Vol.2 > Vol.3

2020年4月14日(火)
編集長:菅原景一
執筆担当:須藤敦史(学科長)

1.須藤学科長からのメッセージ

(執筆:須藤)

2020年度、前高橋学科長からバトンタッチした須藤(すとう)です。「よろしくお願いします。」

新年度が始まって早々に、新型コロナウィルス(COVID-19)の流行に起因した様々な社会生活の自粛要請、大学講義の開始時期の延期さらに遠隔講義の実施などで、出鼻を挫かれてしまった人もいると思います。しかし、海外(特にイタリア・スペイン・アメリカなど)では爆発的流行(パンデミック)になっています。今は、「密閉」・「密集」「密接」(三密)を避けることが新型コロナウィルスの感染防止策として最も重要なことです。しっかりと守ってください。さて、都市マネジメント学科で学ぶ土木工学は、様々な分野を結集した学問であり、加えて柔軟な“脳力”が必要になる技術であると感じています。1つの学問分野を究める事も素晴らしいことです。しかし、周辺の学問との接点を発展させて新たな分野を開拓する事も素敵な事でしょう。

社会で活躍している卒業生と話をすると、私もそうであったように、皆が良くに言うことがあります。「大学のときに、もっといろいろな勉強しておけばよかった」。勉強なんていつでもできると今のみなさんは思っているかもしれません。先輩方もそう思ったのでしょう。学生の皆さんには、この機会をチャンスと考えて、読書などで“知恵”を身につけ、創造性を生む柔軟な“脳力”を育ててほしいと願っています。

2.今日の一冊『信頼と信用という宝物を得るために』
本当の味方のつくりかた』(松浦弥太郎著 筑摩書房 2014年)

(執筆:菅原)

~本からの抜粋~

(ここから)
「とても優秀だけど1年に2、3度大切なときに必ず会社を休む人」と、「何があっても休まずに、遅刻もせず、必ず会社に来る人」がいるとしたら、あなたはどちらを信頼しますか?

僕は迷うことなく、後者を選びます。大切なときにいない人というのは、それが1年のうちのたった1日であっても、信頼に欠けてしまう要因になるのです。いてもらいたいときにいる。いるかいないかを気にすることなく、いつもいてくれる。これはとても大きな信頼と信用ではないでしょうか。

自分にとって必要な時は愛想がよく、相手からの問いかけや投げかけには愛想が悪いのは、自分勝手もはなはだしいでしょう。それでは信頼や信用を得ることはできませんし、だれも味方にはなってくれません。とはいえ社会生活をしていく上では、みなさん外面よく付き合ってくれるでしょうから、自分では気が付かない人も多いのです。注意しなければいけません。

自分の責任を果たしていくとか、「外側の味方」と信頼関係を保っていくというのは、簡単なことではありません。どちらかというと、大変でつらいことなのです。だからこそその心がけをどう楽しむかが、そのひとらしさなのだろうとよく思います。

信用を積み重ねるというのは、山の頂上まで登っていくのに似ています。高い峰にむけて厳しい道をこつこつと登っていくのですが、つらいつらいと思いながら登るか、つらいけれど楽しもうと思い笑顔で歌をうたって楽しんで登るか、それは自分次第ということです。小休止したり、時には無理をしたり、そして振り向くと、自分が歩いてきた道のりが眼下に広がって見えるでしょう。

人生という山を登っていくあなたを見守り、困ったときには手を差しのべてくれ、何かあったら背中を押してくれる人たちがいます。信用や信頼で結ばれた、「外側の味方」です。
(ここまで)


著者の松浦弥太郎さんは1965年東京に生まれ、高校中退後、単身渡米するが英語ができず、好きだった本屋に入り浸るようになる。1992年にオールドマガジン専門の書籍販売 m&co. booksellersを立ち上げる。2002年に小林節正と自由をテーマにしたブックストアCOW BOOKSを中目黒にオープンさせます。2006年には「暮しの手帖」の編集長に就任し、書籍商の他、編集、翻訳、文筆などの分野で活動している方です。2015年からは、「クックパッド」に移籍し、いつも新しいことに挑戦し続けている方です。

この本では、「外側の味方」の前に「内側の味方」について語られています。まずは、自分の内側にいる味方をきちんと認識し、その味方がいつも最高の状態でパフォーマンスを発揮できるようメンテナンスすることから始める必要がある。その次の段階で外側の味方を意識していく必要がある。皆さんはここに紹介した文章を読んで何を感じたでしょうか? 「どんなに優秀でも大切なときにいない人」時々いますよね。頼む方からしたらやはり任せきれないですよね。ここに、就職のときに皆勤の人が優遇される理由があるのだと思います。優秀よりも休まない、いつでも頼めることの安心感ですよね。

そして、最後の信用を積み重ねる大変さ、その厳しい道を楽しんで歩くか、辛い辛いと文句を言いながら進むかで、結果的な到達点は同じでもその後に大きく影響しますよね。楽しんでいる人はさらにその上へ目が向くでしょう。辛い人はもう登りたくないと思ってしまうでしょう。それが、自分の心持ちひとつで変わるのですから前者でいたいですよね。さあ、今日も楽しんで歩みましょう。

編集後記

(執筆:菅原)

TEMBEA PolePoleってなんだ?って思っていますよね?直訳は皆さんの想像通り“のんびり歩こうよ”になります。言語はスワヒリ語といって、アフリカの東側で使われている言葉です。なんでスワヒリ語かということは、ひとまずおいといて、の意味するところは深くて“焦らずに、今できること、やるべきことをコツコツやっていきましょう”とも捉えられるもので、私が好きな言葉の一つです。私とスワヒリ語の関係について気になる人はインターネットで検索してみてください。私が秘かに作っているWEBページもありますので・・・。

 
Vol.1 < Vol.2 > Vol.3
indexに戻る
学科COVID-19対応特設ページ
学科web「時空人」トップ